穂高縦走記6
いよいよ天狗岳の西穂高側の斜面は
逆スラブで難所とされています。
でも実際は、靴の摩擦でグリップが効くし
鎖もしっかりあるので、写真で見るほど難所ではないです。
でも、鎖は必ずしも安全ではないです。
劣化していて、いつ外れたり切れたりするかわかりません。
なるべく岩場のホールドに重点を置き
鎖は、補助的に使っていきます。
難所の鎖は、簡単に補修できるものではないので
大切にしたい事と、安全確保のためにも一本の鎖に取り付くのは
一人にして欲しいものです。
目の前に見える斜面には、大人数のパーティーが!!
山では登り優先が決まりですが
あちらのパーティーが登り始めたら
中腹での、すれ違いも大変だし、かなり危険なので
お願いして私が下るまで待ってもらいました。
逆スラブを難なく下り
次は、間ノ岳への登りです。
ここの尾根は、すごく痩せていて、浮石も沢山。
落石を落とさぬよう、一歩一歩、一掴み一掴みに
集中して登ります。
この辺りではガスが出てきて
薄いですがブロッケン現象も。
ちょっと得した気分。
数分単位で、晴れとガスが交互にやってきて
間ノ岳も見えたり見えなかったり
めまぐるしく条件は変わります。
途中、下ってきた逆スラブの斜面を見ると
すれ違ったパーティーが、手間取っていました。
しかも、前後の間も空けずに詰めて登っています。
年齢層も高めだったし、無事山荘に着けるのか心配になりました。
(この後、このパーティーから遭難者が出て、救助に向かった
岐阜県防災ヘリが墜落するという痛ましい事故が起きたのです。)
そして、間ノ岳に到着!
石にペンキで間ノ岳って書いてあるだけで
急いでいる人は名もなきピークとして、意識もせずに
通り過ぎることもあるらしい。
間ノ岳から見える、このピークの向こう側には西穂高です。